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パチンコ・パチスロ特集:『ポカリの攻略研究室』

 パチスロに人生を預ける (第32章)

体調が変だな〜と感じながらも、24時間も寝ていたおかげか、少しは復活したようだ。

それよりも、同じホテル内にカジノがあるってだけで、落ち着いて寝ていられなかった(笑)。
早速起きて向かった先は、ブラックジャックのテーブル。



日本でディーラーをやっていた友達がいたので、勝つ為のアドバイスを受けていた。
俺が聞いたのは、どのギャンブルが一番勝ちやすいのか?


その友達はこういった。

「ブラックジャックなら、そんなに負けないと思うよ」

どうやら、ペイアウトは100%らしい。


普通にやっていれば、かなり運が偏らない限り負けないってことだ。
やりようによっては、勝つ方法もあるらしい。

出てきた「10、J、Q、K」のカードを全て数えていき、これらのカードが出る確率を計算していく。
そういったことをすれば、勝率はアップするようだ。
確かに理論上はそうだと思う。

ほかにも一つ教わった。

1.まずは、ブラックジャックでその日賭けたい金額を賭ける

■負けの場合
負けた額の2倍の額を賭ける
■勝った場合
勝ち金を持って帰る

この繰り返しだ。


例えば、1日に1000円を儲けたいとする。
その場合、1000円を賭ける。
もし負けたら次に2000円を賭ける。
また負けたら次に4000円を賭ける。
また負けたら次に8000円を賭ける。

これだけだ。

ただ、最初に賭けた金額分しか儲からない
軍資金が途中で切れたらアウトな戦略なので、そこらへんも上手く考えて賭けていかなければならない。

途中でツッパれなくなったらそこで終わりだからだ。
いつか当たる1/2まで、ずっとやりつづける。



ほかにも色々と勝ち方はあるようだけど、
あんまり場慣れしていないので、こすい手を使うのはやめようと思った。

その場その場の判断で凌いでやる。
俺だって日本のパチプロとして、そこそこの実力はあるハズだ。



俺は、とりあえずチップを交換しテーブルに座った。
賭け金を置くと、無言でディーラーがカードを配ってくる。
親のカードを見ながら出方を考える。


俺がとった基本的な戦法はこうだ。

親の数字が悪い時に、こちらにAが来た場合はダブルダウン
ダブルと発音する時は「ダボー」と言う。

Aダブルで来た時はスプリット
スプリットの時は「プ」の発音でツバが飛ばないように気をつける。
そんなところだ。

なんか勝てそうだな〜とか思ったときは、ガンガン行くし、
ヤバそうだな〜と思ったときは様子を見る。


ただそれだけだ。

そんな単純なことをしていたんだけど、なぜか異常にハマった。

バニーガールが運んでくる無料のカクテルに見向きもせず、ただ黙々とカードとにらめっこをしていた。
酒を飲むと思考と感性が鈍り、勝てなくなると思ったからだ。

それだけで、気づけば15時間もやっていた。(笑)


ほかのゲームもちょこちょこっとやったのだが、ブラックジャックの面白さには勝てない。
単純なんだけど、それゆえに深みがある。


たった一枚のカードにこめる想い。
大きくは勝てないけど、大きくは負けない。
流れ、といった感覚的なものに全てをまかせ、勝負をする。



これが凄く面白かった。


俺が取った戦法は、日本のパチスロを打つ時とは全く違う、そんな素人同然のものだったハズだ。
ただ、やっていくうちにだんだんとコツも掴めてきて、攻め時と引き際がなんとなくわかるようになってきた。



できる限り理論で勝ちたいと思ったけど、ここは相手の土俵だ。

むこうからみれば俺はただの素人。
余計なことはしなかった。

そんなこんなで長い勝負が終わり、とりあえずご飯を食べた。



時間は朝の11時

体調が悪かったくせに、徹夜でやってしまった…。
それでも脳が冴えきっているのか、まったく眠たくはなかった。


そして、スクランブルエッグとベーコンを頬張りながら一息ついた時、頭に浮かんできたことがあった。
それは、日本にいる彼女のことだ。

やっぱり、心配だ。

気になりだしたら、どうにもこうにもならなくなり、日本にいる友達に連絡を入れてみた。


すると、彼女から友達に連絡があったらしく、

「寝ずに看病をしているみたいだよ。」

とのこと。


本当に危篤のようだ。

相手の母親も心配だったが、俺は彼女の体の方が心配だった。
元から昼も夜も働いてる身で、さらに寝ずの看病だったら体も応える事だろう。

そんなことを思いながら軽い睡眠を取り、ボーっとしていた時のことだ。


携帯電話が鳴った。


日本にいる友達S氏からの電話だった。
この時点で大体の予想はついたけど、内容を聞いた。

俺は信じたくなかった。


彼女の母親が亡くなったらしい。


俺は、その言葉を聞いた時、言葉を失った。
ホテルの一室で、身動きが取れなくなった。

せっかく遊びにきてるわけだから、落ち込んでたって意味がないのもわかってる。
それでも、半日ぐらいは布団に入っていた。


涙も止まらなかった。


相手の母親とは面識がなかったのだが、その出来事に大して彼女がどんな想いでいるか?
ということを考えると、どうにもこうにも我慢できなかった。


それからというもの、まるで何かから逃げるようにカジノに入り浸った。
かなり長くやっていたのは覚えていたんだけど、気づけば36時間もぶっつづけでやっていたんだ。


もちろん、そんな不安定な精神状態でやるギャンブルは、危ないことだって知ってる。
打ち方が荒くなることだってわかってる。
冷静でいられないと勝てないことだって、日本のパチスロで学んでいる。



どんなときだって冷静じゃなきゃいけない。



でも無理だった。



そして、終わってチップを数えてみた時、残った金額は意外なものだった。



続く…


   
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